亀も空を飛ぶ
サテライトという少年が主人公です。
この子が賢しくて偉そうで、子供たちのリーダーとして大人とも渡り合える子で。
ちょっと鼻につく感じもあるのですが、
アグリンという少女を見たとたん分かりやすく恋に落ちちゃいます(笑)。
そのギャップが可愛いぞ。
ストーカーっぽくもありますが。

でも相手が悪かったようですね。
きっと、笑ったらとっても可愛い女の子なんですよ。
きっとね、普通の映画だったら、アグリンの笑顔をラストに持ってくると思うのです。
でも、アグリンは微笑みのカケラも見せませんでした。
全てを憎んでいるように見えました。
その拒絶オーラはすごかったです。

恋するサテライトは気づいてないのかめげないのか・・・。
このサテライトと取り巻きの存在がムードメーカーとなって微笑ましく進みますが、
実際アグリンたちの状況は重いです。

よもやリガーがアグリンの子供だとは。
「この子が大きくなって物心がついてきたらどう説明するの」
と言ってましたが、年の離れた弟と言えばいいのでは・・・、
などと冷静に突っ込んでいる私は薄情者なのでしょうか。

というか、あの程度の年の差兄弟なんてざらだと思うのですが。
そゆ問題ではないですか。うん。

リガーがいなくなったら、アグリンはヘンゴウとふたりで生きていくことが出来たのでしょうか。
過去を思い出させるから、リガーを消してしまおうとしたのでしょうか。
それでも辛い過去は消せないのに。
ヘンゴウがリガーを見捨てないと言ったから、アグリンはあんな決断をしてしまったのでしょうか。

これはアメリカ軍のイラク侵攻直前のお話。
「ユーモアを込めて描いている」という映画紹介でした。
予告編からも悲壮感は感じなかったし、厳しい状況を明るく描いた映画なのかと。
ちょっと勘違いしてただけに、ラストは呆然。

「亀も空を飛ぶ」というタイトル。
大げさに言うと「不可能を可能にする」的な意味を含ませているのかと思ってました。
ゴバディ監督のインタビューによれば
「亀の甲羅=脱ぐことの出来ない宿命」だそうです。そのうえで彼は
「彼らを救うのは、アグリンのように空を飛んでしまうことなのかもしれません」
と締めくくっています。

そんなの。
救いがないと言っているのと同じじゃないか。
苦しい。

アグリンにとって、リガーが甲羅のようなものだったのか。
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by nagikoku | 2006-02-18 22:54 | か行の映画
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