虐殺の丘 ホテル・ルワンダ
愛の反対は「無関心」 byマザー・テレサ
この無関心こそが100万人を見殺しにしたと言っても過言ではないでしょう。
虐殺のスイッチが憎しみだったとしても。

印象的だったのは介入軍が去ったあと、自衛するしかないと説くポールの言葉でした。

 各国の要人に電話をかけ、私たちの危機を知らせて、お別れを言いなさい。
 そして電話越しに相手の手を握りなさい。
 その手を離したら私たちは死ぬのだと伝えなさい。
 彼らが恥じて救援を送るように。

その直前にポールが同じことをホテルのオーナー相手にやってましたね。
「ありがとう、さようなら」
と言い出したときは本気で諦めてしまったのかと思いましたが、作戦でしたか。

ポールは本当に頭が良い。
助かるために 何が必要で 何が出来るのか をよく分かっていました。
賄賂を贈り、金品で命乞いをし、ハッタリで切り抜ける。
これは単に勇気の物語なんかではないのです。
予告編はいい感じの美談に仕立ててましたけどねー。(それも「作戦」か、うむ)

もうひとつ印象的だったのは、国連平和維持軍(PKO)。
「平和『維持』軍だ。介入はできない」
などとほざいてた登場シーンでは即座に「ノー・マンズ・ランド」を思い出し、
「ケッ、知ってるよ役立たず」と内心ツバ吐く思いでした。
ところがどっこいオリバー大佐はものすごく頑張ってました。ちゃんと体張ってました。
「私にツバを吐け。介入軍は去る」
めっそうもない。その人柄にも惚れましたよ大佐。

この映画の上映のために活動している方が言うには、
ルワンダの人たちにとって「ニホン」よりも「ヒロシマ」の方が身近なのだそうです。
同じ「虐殺」を経験した地として。
でもね、やっぱり全然違うと思いました。
戦争で敵国から攻撃を受けるのと、同じ国の隣人が襲ってくるのとでは全然違う。

とにかく 戦争は兵士だけでやれ って話ですよ。

民間人に銃を向けるな!貴様それでも軍人か、恥を知れ!
って叫びますよ叫べないけど。(戦争を肯定してるわけじゃありません念のため)

だって軍隊は民間人を守るためにあるんじゃないの?
その本質を見失わないでいただきたいものです。見失われ過ぎにも程がある。
映画の内容とはちょっとずれてますが、そんなことを思いました。

英米仏の介入軍がルワンダでやったことは外国人(自国民?)の救出のみでした。
虐殺を止めもせず、命の危険にさらされているルワンダ人(主にツチ族)の避難にさえ手を貸しませんでした。

ルワンダには価値がないから。

露骨すぎてホント嫌になります。
中東のように石油でも出てたら、嬉々として軍事介入したでしょうにね。
正義だ何だとキレイごと並べてないで行動で示しやがれこの偽善者。

でも、もっと嫌になるのは、あるジャーナリストの言葉。
「虐殺の映像を見ても人々は『怖いねー』と言うだけでディナーを続ける」
私のことですね。
キレイごと並べてないで行動で示しやがれこの偽善者。
そっくり自分に返ってきました。ホント嫌になる。

観終ってトイレに行ったら、膝がガクガク震えてて逆に笑えました。
ルワンダのコーヒー産業発展の為に「ルワンダ・コーヒー」を買おうと思ってたのですが
1袋2500円は高すぎでした。しかも私コーヒーほとんど飲まない人だし。
ごめんねルワンダ。力になれなくて。

まあ何が驚いたって、ジャン・レノがちょい役(でも重要な役)で出てたことでしょうか。
この映画にジャン・レノはいらんだろう。好きだけどさ。
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by nagikoku | 2006-04-29 03:58 | は行の映画
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