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運命を分けたザイル
このザイルを切らなければ、ふたりとも死んでしまう・・・(予告編より)
「バーティカル・リミット」!?って思いました。

予想と全然違ってましたケド。<予想とは裏切られるためにあるのだよ

友人の生死を分けるザイルなら、切る前に葛藤とか2人の感情の交錯がないと・・・!
と、むーむー思っていたら実話なんですってね。

下山に入るまでは何も起きないって分かってるから退屈かなと思いきや<絶景かな絶景かな!
すでに「ガスはあまりない」とか言ってるんでオイオイって思いましたね。
どうしてちゃんと準備して行かないの!<ママがいつも言ってるでしょう?
今回はそのこと自体が事故を招いたワケでもなく、脱水で死んだワケでもないけど。
若者の野心や自己過信って、良いほうに転がった時しか評価されないんだよ。
早まるな・・・若者よ・・・。

本人が解説してくれるんですけど、骨折のトコは勘弁してほしかったです。
「膝がボッキリ折れた」ぐらいなら耐えられたんですが、
グーで関節つくって、「こうズレてた」って。ズレるって何ー。ズレるって何ー。
ジョーが転んで叫ぶたびに、そのグーを思い出して痛い痛いイタイイタイーーー!
これを感情移入と呼ぶのですね(涙)。<痛いのいやー

ジョーの精神力ってタダモンじゃないよね。
ラストでジョーの声を聞いたリチャードが
「ジョーのはずがない。ジョーだとしたら、もう人間じゃない
と語っていたけど、そのとおり。

手近な目標を設定して「あそこまで20分」を繰り返す。
私もマラソンの時「あの電柱まで」を繰り返しながら走ってたことを思い出しました。
決してそこがゴールではないのに、途方もなく遠く思える本当のゴールを思うとくじける心が、区切りを入れることで頑張れる。
気の持ちようってことですな。<そんなまとめでー?

そして私、この映画の中で、鳥肌が立つほど衝撃を受けたシーンがあります。
ボニーM
今までに、これほど狂気や錯乱がダイレクトに伝わる演出があったでしょうか。
不協和音のかわりに、ポップな曲が流れるだけ。
それだけなのにこの破壊力。
かろうじて繋がっていた理性の糸が、断ち切られるのが見える気がしました。
こっちまでオカシクなりそうでした。
ちなみに私だったら、「かみったいっかみったいリカルデント♪」か「くるくるミルクと作るくる~♪(フルーチェ)」
が流れるでしょう。こんな曲がギリギリの精神状態のとき流れたら、カクジツに狂うね。ひぃ。


ジョーは生きて帰りました。
でも、ザイルを切ったサイモンは、酷いバッシングをうけたとか。
ジョーはサイモンを擁護し続けたそうです。
原作本「死のクレバス」を書いたのもサイモンのためだそうです。

話は戻るけど「バーティカル・リミット」。
父を死なせた彼は、どれだけ叩かれたんだろう。
その時、誰も味方になって支えてくれる人はいなかったんだろうなあ。
by nagikoku | 2005-05-19 00:00 | あ行の映画
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